ひとむかし前の学童保育と言うと、ごく一部の人が利用するというイメージがあったかもしれませんが、現在は多くの人が利用しています。核家族化や男女雇用機会均等法の制定、また、団塊の世代の息子・娘がちょうど今の子育て世代となっていること、さらには、安全・安心な放課後児童の居場所確保も加わって、学童保育のニーズはここ何年かで爆発的に高まりました。
昨年2005年10月、国会でも学童保育について3時間以上の議論がなされ、また新聞・雑誌等でも学童保育を大きく取り上げています。
子育て世代は同時に産業・経済の中核となる世代でもあります。
学童保育があることで就労できることにより、産業・経済に与える影響は、一人当たり何千万円という規模の経済効果があるといわれています。
横須賀市でも産業活性化のニーズはたいへん高く、学童保育の存在はこうした市の産業・経済の発展にも寄与しています。
横須賀市内の学童保育は、運営形態が民設民営と言って、学童クラブ※の設置場所確保や、保育料をいくらにするかなども含め、ほとんどの場合、利用者である保護者自身が経営者となって運営する形をとっています。
公営・公社・社協での運営が全国では全体の59%あるので、誰が設置運営するかはともかく、学童保育は公的機関の役割を果たす存在となっています。
全国の各自治体でも、地域性に合わせた学童保育の質的・量的な拡充を、子育て真っ最中の親御さんや学童保育の指導員、行政、専門家などを交え議論しながら試行錯誤しているところです。
※ 横須賀市では学童保育を学童クラブと呼んでいます。
学童クラブ利用者の急激な増加に、法整備や行政での資金調達が実状に追いついていません。
特に、横須賀市は他の地域よりも対応が遅れており、例えば、政令指定都市と中核市の48自治体ランキングで総合第46位と、ワースト3に入っています。逆に言うと、子育て環境は発展途上にあるので、行政での対応はもちろん保護者・指導員による環境改善の施策により、柔軟な対応をできる余地があるとも言えます。
特に保育料については、全国平均月7,437円のところ横須賀市の学童クラブではほとんどが月20,000円前後となっており、市での早急な予算確保が望まれます。
「学校が終わったら危ない道を通らずにそのまま学童クラブへ」−横須賀市の施策で2005年度には、学童保育どろんこキッズ(望洋小学校)、小原台学童クラブさくらんぼ(小原台小学校)、粟田・ハイランド学童クラブ(粟田小学校)の3つの学童クラブが小学校内へ場所を移しました。
小学生の子どもたちの中で、スリキズをつくりながら思いっきり遊んでいる、ちょっと小学生にしては大きすぎるお兄さん・お姉さんを見つけることができます。よく見ると学童クラブの指導員です。横須賀の学童クラブでは特にダブルダッチが盛んで、コマ・一輪車・ドッジビー等いろいろな遊びを通じて、指導員はひとりひとりの子どもと向き合っています。手作りおやつを出したり、「今日はいつもとなにか違うな?」と子どもの変化に気付いたり、市内の指導員会や研修で保育について学んだり、指導員は放課後児童の日々の生活を支える重要な役割を担っています。
留守家庭の「生活の場」としての学童保育の他に、最近は、少子化・地域力低下による「遊びの場」確保についても課題となっています。江戸川区のすくすくスクールや横浜市の放課後キッズクラブのような、放課後児童健全育成事業(学童保育)と全児童対策事業を混在させた施策を試行錯誤している自治体もあります。こういった状況を踏まえ、昨年10月の国会で厚労省・文科省・議員の間で議論した結果では、共通の方向性として『学童保育を第一にしっかり充実させ、遊び場所の確保や地域交流の場についても連携して取り組んでいく』という結論となっています。
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私どもといたしましては、両事業は本当にそれぞれ有意義な事業でございまして、連携してやっていかなければいけないと考えておりますが、やはり、連携は大切でありますけれども、では、留守家庭の子供さんを預かる放課後児童クラブという趣旨の事業が全く不要になるかというと、そうではないと考えておるところでございます。 仮に全体としてやる場合におきましても、留守家庭の児童を預かる場合には、例えば、もちろん土日だけではだめで、毎日、夏休み期間も含めて六時ぐらいまで日数を確保していただきたいとか、あるいは、出欠をちゃんととって、無断欠席の場合とか緊急時には保護者に連絡できるような体制を設けるとか、あるいは日常的に児童の様子について保護者と意見交換できるような体制をとるとか、そういうような、やはり十分な配慮が必要であるということを考えております。
(出展:第163回国会 青少年問題に関する特別委員会 第2号)